これはアートロード・デッサン教室の指導手順ですので他の教室とは異なります。
1、球体………………………………………立体の描き方の勉強(50%)
  光と影の関係性を理解出来れば後は形の捉え方になるので。
2、静物画(花)………………………………形の捉え方の勉強(60%)
  花の場合は多少の形の狂いや間違いが有ってもチューリップを描いた物がヒマワリに見えたりはしないので多少の失敗は想定内の事に成るので(描き方

  のヒントが分かれば、もう一度描きたいと思う者も居ます)
3、人物画…………………………日本人の女性の描き方の勉強(70%)
  静物画(花)の段階が終われば大半の方が人物画は難なく描ける筈です。
  花と人物の違いは?形が違うだけです。
  人間には二種類居ます(男と女)と(西洋人と東洋人)です。
  中でも西洋人よりも東洋人の方が描き難い。
  男よりも女の方が描き難い(技術的に未熟な人が女性を描けば男の顔に成ってしまいます)
  以上までが鉛筆画(スケッチブック)
4、模写(絵の具・キャンバス)今まで習って来た事の集大成(80%)
  で先駆者の作品と同じ物が描けるか?を試す。
5、自画像(肖像画)主観が入るので絵の中で一番難しいと云われている(90%)
  模写よりも少し大きいサイズのキャンバスに描き大きさに成れる事。
  自画像の完成をもって当教室を卒業とします。
6、オリジナル作品他人さんが簡単に真似の出来ない作品(90%以上)
  自身の感情を込めた表現方法と、これまでに習って来た技術を合わせて自分だけのストーリーを絵の中に込められた作品制作に励む事。
静物画(人工物・石膏像)………………(10~30%)
風景画………………………………………(40%)

◆私の教室では「静物画(人工物・石膏像)と風景画」は指導していません。
◆人物画が描ける様に成ったら「静物画(人工物・石膏像)と風景画」は指導しなくても自然に描ける様になっています。
◆風景画は教えなくても誰でも描けます。

義務教育の頃に写生会と云う行事が有って風景画を描きに行った経験がありますが、当時誰一人も絵画教室に通っていた人は居ませんでしたが、みんな上

手に描いていました。描けないと云っていた人や描けなかった人は一人も居ませんでした。
 人工物は自宅に有る物で代用できますし左右対称の物が多い(人物の顔は左右対称ではないです)

◆石膏像を描いているのは世界で日本だけで芸美大入試の時だけです。

 (人間の顔は白黒で出来ている訳では無い)
 (西洋人の顔と云ってもギリシャ神話の登場人物で何故現代人では無いのか?等の疑問が残る)

 石膏像を描かせている人が知っているかどうか分かりませんがこれは日本の時代背景があって明治維新の頃にまでさかのぼる話に成ります。

 当時の日本は長い鎖国を辞めて西洋文化を取り入れようとしていました。

 当時の日本政府は西洋文化に対して随分と遅れていると感じていたので政府関係の中から建築家、医師、学術家、文化人などを数名選んで「視察団」とし

 てイギリス、イタリヤ、フランス、スペイン、エジプトなどのを見学して回って新しい文化を取り入れようとした中でギリシャで当時盛んに描かれていた

 物が大理石の彫刻を模倣する事だったみたいです。

 それで視察団の中の誰かが、その国の案内人にお願いして「彫刻を数体譲って貰えないか?」と云ったら「この彫刻は国宝だから無理ダ!」と断られたが

 「そこを何とかして」とねばって交渉を重ねた結果。当時開発されていた「石膏像にして持ち帰るのであればOK!」と云う事に成って大理石の彫刻に油を

 塗ってその上から粘土を張り付けて型を取って、その型に石膏を流し入れて石膏像を作ったが大きいと持って帰るのが大変だったので当時の西洋の職人が

 数分の一の大きさに縮小したり胸から上だけの胸像にして持ち帰って当時の大学で、それを参考にして絵を描き始めたのがギリシャ彫刻の石膏像を描き始めた

 ルーツです。

 が、数年後西洋では「大理石の彫刻はモノクロに見えるが生身の人物はモノクロでは出来ていないので大理石の彫刻を参考に描いても影なのか?色なのか?の判断

 が出来なくて絵の勉強には成らないし技術は向上しないから止めよう!」と云う結論が出て、それは日本にも伝えられたが「大変な思いをして莫大な資金を支払っ

 て持ち帰った石膏像を役に立たないから止めろ!」と云われても止めずに現代まで続けられているのが現状です。

 分かり易くするために%で難しさの表示をしてみました。

教室では50%60%70%80%90%90%以上と進めて行きます。
他の教室では50%10~30%70%
   別の例10~30%50%40%70%
   別の例50%40%70%
50%の球体やリンゴを描いた後に10~30%の人工物・石膏像を勉強して急に70%の人物画を描こうとすると難しく感じるのは当たり前の事です。
大半の方が人物画は難しいと感じるのは指導者の指導する順番の間違いが原因です。